ジャックと数日違いで生まれた従姉妹

以前、同時期に妊娠・出産した私と姉の経験をもとにイギリスと日本の妊娠出産の違いをお話ししました。

今回は、イギリスで出産した姉のストーリーをシェアしちゃいます。というのも、聞くところ、かなり壮絶だったようなので!

我が家の次男坊ジャックは10月末生まれ。従姉妹にあたる姉の長女(第2子)は数日前に生まれました。

従姉妹の予定日は10月中旬。リッキーも姉の長男であるフィンリーも予定日より約2週間早い38週目に生まれました。第2子の出産は初産より早まるという根拠のない噂から(笑)、出産の手伝いに行く予定の母も9月の終わりに渡英しました。

妊娠38週を過ぎ、39週が過ぎ…。10月中頃から産休に入っていた私も、「産まれたよ〜!」のメッセージがイギリスから入っていないか毎朝ドキドキしながら携帯を朝一でチェックしていました。ついには予定日である40週まで過ぎてしまい、日本にいる家族からの「産まれた?まだなの?」のメッセージに姉が、うんざりしてきただろう頃にその時はやってきました!

10月下旬にさしかかる頃、イギリスの午前中、日本の夕方に「ジャーン!」のメッセージと産まれたばかりの新生児の写真は届きました。

新生児!この頃がすでに懐かしい…

ニュースを心待ちにしていた日本の家族も、これにはビックリ!
写真を見る限り、もうすでに自宅にいるようだったので、速攻スカイプすることに。

スカイプを開いた私たちの第一声は「なんで陣痛が始まって病院に行く前に連絡くれなかったの?日本は昼間だから起きてたのに!」でした。

そこで、姉が一言。

姉「…実は家で産んだんだ」

!!?? あまりの衝撃の事実にこちらも、すぐに把握ができずポカーン。

午前2時頃、トイレに起きてからベッドに戻って来た頃、軽い陣痛の痛みを感じ始めた姉。前日までは何の兆候もなく、普通に上の子を連れて公園に遊びに行っていたそう。

以前から助産師さんに「10分に2回ほど陣痛が来るようになったら病院に来てね」と言われていた姉は、陣痛の間隔と回数を測ることに。それから1時間ちょっと、あまりに陣痛が強くなってきたので、姉は夫にタクシーを呼ぶよう頼みました。タクシーの運転手さんはすぐに「あと5分で着けます」と返事をくれたものの、「5分じゃ準備できないから15分後に来てもらって!」とお願いしました。

しかし、準備の間に破水!!しかも…すでに頭が出て来ているような感覚がしたそう。

(余談:私も経験していますが、破水したら、もう戻れません… 出るものは出て来てしまうんです…!)

もうタクシーどころではなくなってしまい、夫に救急車を呼ぶよう要求。姉の夫は救急隊員に状況を伝え、救急車が間に合わない事態にも備え、隊員からの指示をあおりながら家でも何とか出産できる準備にかかります。

結果、救急車が到着する前に自宅のリビングでそのまま出産!
長女はおばあちゃんに見守られながら、父親に取り上げられ誕生しました。

出産直後は体温が急激に下がらないようにへその緒がついたまま、母体と密着させ、タオルで包み、保温した状態で救急隊員の到着を待ちました。隊員が到着後、処置をしてもらい、娘を取り上げたダディがへその緒を切って、結果的にはめでたしめでたしでした!

タクシーの運転手さんはというと…救急車とほぼ同時に到着し、救急隊員に「僕たちが着いたから、もう必要ないよ」と言われたそうです。彼にとってはタクシー内での出産が免れ、ラッキーだったのかも?

姉の夫在宅中で、上の子が寝ている夜中だからことなきを得ましたが、これが姉の夫が不在の日中で非常時に決して強くはなく、英語もままならない母だけだったら…と思うとゾッとします。

ちなみに「出産の手伝い」という名目で渡英していた母は、あまりの状況に軽くパニックになり、「ヘッドカミング!ヘッドカミング!」と英語で叫び、その声が救急隊員と姉の夫の会話の妨げになっていたらしい… 母いわく「タオルが必要って言われたから準備はしたよ」とのこと(笑)

こうして、陣痛が始まってから出産まで息をつく間もなく、もちろん日本で心待ちにしている家族に連絡する間など一切なく、事後報告となったわけです。

今ではこんなにアクティブ(笑)

出産後の姉と自宅でスカイプしていて気になったので、質問してみました。

私「それで、もう病院から帰って来たの?」

もちろん、救急車に乗って一旦は病院に行き、産婦も生まれたばかりの新生児も医師のチェックを受けていたのかと思ったからです。すると、姉からまた衝撃の一言。

姉「いや、病院には一度も行ってないよ。今日この後、助産師さんが家に来るだけ」

!! なんともおおらかな国、イギリス。

姉が出産を予定していたのはロンドン市内でも最大級の病院で、出産のスタイルも選べる数少ない医療機関。姉は長男出産の時からプールでの出産を希望していました。残念ながら前回は出産時に空きがなく、その願いは叶わなかったので、今回は必ずプールで生むと宣言していた姉は、2回目の出産でも夢破れてしまいました。もし、3人目を生むことになったら、出産予定日が近づいた頃には、すでにプールに入って生活していないと間に合いそうにもありません(笑)

出産は病気じゃない。でも生む方も生まれてくる方も命がけです!

なにはともあれ、無事に生まれ、すくすくと育ってくれて何よりです。

こちらはリッキーと7ヶ月離れた従兄弟。ベビーもあと2年くらいしたら一緒に遊べるかな〜